【Godot】VSCode / Cursorを外部エディタに設定する方法

作成: 2025-08-13最終更新: 2025-12-16

GodotでVSCodeやCursorを外部エディタとして設定し、AI補完、高度なデバッグ、LSP連携など開発ワークフローを改善する手順を解説します。

概要

Godotの内蔵エディタも十分強力ですが、VSCodeやCursorといった外部エディタを連携させることで、開発効率をさらに向上させることができます。この記事では、設定手順から実践的なベストプラクティスまでを解説します。

なぜ外部エディタを使うのか?

外部エディタ連携には、以下のような具体的なメリットがあります。

  1. インテリジェントなコーディング支援: VSCodeにGodot拡張機能(Language Server Protocol)を導入することで、高度なコード補完、定義ジャンプ、エラーチェック機能を利用できます。CursorやGitHub Copilotと組み合わせれば、AIによるコード生成も可能です。

  2. 豊富な拡張機能エコシステム: Git連携(GitLens)、データベース管理、APIクライアントなど、開発に役立つ無数の拡張機能を活用できます。

  3. カスタマイズ性と高度な編集機能: マルチカーソル、高度な検索・置換、スニペット登録、Vim/Emacsキーバインドなど、手に馴染んだ編集環境をGodot開発に持ち込めます。


設定手順

ステップ1:Godot側の設定

  1. Godotのメニューバーから エディタエディタ設定 を開きます。
  2. 左側のパネルで Text EditorExternal を選択します。
  3. Use External Editor にチェックを入れます。
エディタ設定画面
  1. Exec Path に、使用するエディタの実行ファイルの絶対パスを指定します。

    • VSCode (Windows): C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\Code.exe
    • VSCode (macOS): /Applications/Visual Studio Code.app/Contents/Resources/app/bin/code
    • Cursor (Windows): C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Cursor\Cursor.exe
    • Cursor (macOS): /Applications/Cursor.app/Contents/MacOS/Cursor
外部エディタ設定画面
  1. Exec Flags に以下の文字列を設定します。

    {project} --goto {file}:{line}:{col}
    

ステップ2:VSCodeにGodot拡張機能を導入

  1. VSCodeを開き、拡張機能ビュー(Ctrl+Shift+X)に移動します。
  2. Godot Tools と検索し、Godot Engineチームが公式に提供している拡張機能をインストールします。
  3. インストール後、VSCodeの左下にGodotのバージョンが表示されれば連携準備は完了です。

ステップ3:デバッグと自動リロードの設定

デバッグ連携: スクリプトエディタ上部の「デバッグ」→「外部エディタでデバッグ」にチェック。エラー発生時に外部エディタで該当箇所が開きます。

デバッグ設定

自動リロード: 「エディタ設定」→「Text Editor」→「Behavior」→「Auto Reload Scripts on External Change」を有効化。外部エディタでの保存が即座にGodotへ反映されます。


よくある間違いとベストプラクティス

よくある間違いベストプラクティス
設定Exec Pathにショートカットのパスを指定してしまう必ず実行ファイル本体(.exeやバイナリ)のフルパスを指定する
ワークフロー変更のたびにGodotとVSCodeを手動で切り替えているAuto Reloadを有効にし、VSCodeでの保存が自動でGodotに反映されるようにする
デバッグprint()デバッグに頼り切ってしまうGodot Toolsのデバッグ機能を活用する。ブレークポイントを設定し、変数の内容を確認しながらステップ実行する
コード管理プロジェクトフォルダをGit管理していないVSCodeの強力なGit連携機能(GitLensなど)を活用するため、初期段階からGitでバージョン管理を行う

トラブルシューティング

症状確認ポイント
ファイルが開かないExec Pathとフラグの記述を確認
変更が反映されないAuto Reload Scripts on External Changeの有効化
デバッグ時に内部エディタが開く外部エディタでデバッグの有効化

内蔵エディタとの使い分け

内蔵エディタ外部エディタ(VSCode)
長所起動が速く手軽、シェーダー編集に優れる高度なコード補完、豊富な拡張機能、強力なデバッグ機能とGit連携
短所コード補完が限定的、リファクタリング機能が不足初期設定が必要、別途起動・管理が必要
おすすめ小規模なプロトタイピング、シェーダーの微調整中規模以上のプロジェクト、チーム開発

まとめ

外部エディタ連携は、Godot開発における強力な武器となります。VSCodeやCursorのパワフルな機能を活用して、快適な開発環境を構築しましょう。