映画やアニメのカメラは、追いかけ、寄り、切り替わり、揺れます。同じことをUnityでCamera.main.transformをいじって書こうとすると、切り替えの補間・障害物の回り込み・シェイクの合成——あっという間にカメラ専用の巨大スクリプトが生まれてしまいます。
それを丸ごと引き受けてくれるのが、Unity公式のカメラ制御パッケージ Cinemachine(シネマシン) です。スクリプトほぼゼロで、追従・切り替え・シェイク・障害物回避といった「映画的なカメラワーク」を組めます。
この記事でわかること
- Cinemachineの基本概念——Cinemachine CameraとBrain
- Bodyタイプの使い分け(Follow・Position Composer・Third Person Followなど)
- 実践例——追従・切り替え・カメラシェイク・障害物回避
- Input System・Timelineとの連携
- 実践:ボス登場の見せ場カメラを組む
フォローカメラの追従を細かく作り込みたい場合は、姉妹記事 フォローカメラ実践(Dead Zone・Damping・Confiner 2Dのチューニング)も参照してください。
動作確認環境: Unity 2022.3 LTS / Unity 6、Cinemachine 3.x
バージョンに関する注意: 本記事はCinemachine 3.x系を対象としています。Cinemachine 2.x系ではコンポーネント名やAPIが異なります(例:
CinemachineVirtualCamera→CinemachineCamera)。プロジェクトのバージョンを確認してください。
インストール方法
Cinemachineは、Package Managerからインストールできます。
- Unityエディタのメニューから「Window」→「Package Manager」を選択
- 左上のドロップダウンメニューから「Unity Registry」を選択
- リストから「Cinemachine」を探してクリック
- 右下の「Install」ボタンをクリック
Cinemachineの基本概念
Virtual Camera(仮想カメラ)
Virtual Cameraは、シーン内に配置する仮想的なカメラです。実際にはレンダリングを行わず、Main CameraのCinemachine Brainに対して位置・向き情報を送ります。
Virtual Cameraは、以下の3つの主要な要素で構成されています。

| 要素 | 説明 |
|---|---|
| Body | カメラの位置を制御(追跡、パス移動など) |
| Aim | カメラの向きを制御(注視、画面内配置など) |
| Noise | カメラシェイクや手ブレを追加 |
Cinemachine Brain(シネマシンブレイン)
Cinemachine Brainは、Main Cameraにアタッチするコンポーネントです。シーン内のすべてのVirtual Cameraを管理し、どのVirtual Cameraをアクティブにするかを決定します。
